1.緒言

近年,各施設より口臭に関する報告が散見されている。当教室(東京医科大学)でも口臭に悩む患者が多く来院するが,そのほとんどは自臭症である※1,2。口臭症発症のきっかけは多くの場合,他人からの指摘であると報告※3,4され,内田※5は,相手からの口臭の指摘や振る舞いは当人にとって心の外傷となり,それが2度,3度発生したとなると恥の体験として体にしみ込み瞬時も口臭を忘れ去れないことになると述べ,その成立過程をレスポンデント学習として説明している。たまたまあった生理的口臭や食べ物の臭いなどの一時的口臭を指摘されたがために,他覚的に存在していない時にも常に口臭にとらわれるようになることは日常において決して珍しいことではない。

一方,チューイングガム(以下ガムと略す)の口臭除去効果に着目した研究が行われている。一過性ではあるがガムに口臭除去効果を認めたという報告※6や,さらに,各種消臭成分を添加したガムに著明な口臭除去効果が報告※7,8されている。日常における口臭防止はもちろんのこと,上記のような口臭症患者の増加防止や患者の安心感の点からも,ガムの口臭除去効果の向上が期待される。

今回,特に口臭除去効果の高いといわれている,フラボノイド・クロロフィル添加ガムのさらなる効果向上を期待し,検討したので報告する。

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